妊娠中(妊活中)のお食事
- 2024年2月27日
- 星空栄養だより
デリケートなこの時期だからこそ、食べられる時はしっかり栄養をとることが大切です。
特に欠かせないのが、たんぱく質。血や筋肉、ホルモンや免疫物質など、全身の大部分をつくる体の材料で、不足すると全身に様々な不調が現れるだけでなく、妊娠力も低下してしまいます。
1日あたりの推奨摂取量をご存じでしょうか?体重1kgあたり約1g、つまり体重50kgの人なら約50gが目安です。
肉や魚100gあたりに含まれるたんぱく質はわずか20gほど。例えば、体重50kgの人がたんぱく質50gを摂取しようとすると、合計250gほどの肉や魚を食べる必要があります。この量はちょっと厳しいな…と感じる人もいるのではないでしょうか? 実際、現代女性の多くはたんぱく質が足りていないと言われています。
1日の摂取量を無理なくとるには朝昼晩の食事と間食でこまめに取り入れてみて下さい。肉、魚以外にも卵、乳製品、大豆食品など、種類を変えて食べることで、バランスよく摂ることができますよ。また、食事量が多くても、たんぱく質が不足している人はいます。たんぱく質は筋肉を増やすはたらきがあるので、健康的に体重を増やし、妊娠力を向上させます。平熱が上がって免疫力が高くなる、代謝がアップするといった効果も期待できますのでダイエットをされている方にも意識してもらいたい栄養素ですね。
次に必要なのはきのこ類や魚類に含まれるビタミンDです。卵巣機能を高め、子宮内膜の状態を良くする作用もあるので、きのこ類や、鮭・さんま・いわし・カレイといった魚類、卵、チーズはたんぱく質含め、積極的に摂りたいものです。
また日光(紫外線)にあたると体内に作られるのもビタミンDの特徴です。室内でのんびりするのも良いですが、リフレッシュで外出し、日光に当たる時間も作ってみましょう。
またビタミンB群の一種である葉酸もお腹の赤ちゃんが成長するのに欠かせない栄養素です。妊活中は、通常の食事に1日240㎍の葉酸をプラスして摂ることが推奨されています。
可食部100g中に含まれる葉酸の多い食材の例
→・ゆで枝豆:260㎍・ゆでブロッコリー:120㎍・ゆでほうれん草:110㎍・おくら:110㎍・アボカド:84㎍・糸引き納豆:20㎍
こちらも上手に摂取したいですね。
妊娠中はその時期により必要な栄養素の値が変わってきますが、上記にあげた栄養素以外にも鉄分、カルシウムも忘れずに摂取しましょう。
お腹の赤ちゃんの栄養は妊娠初期から密接に関わってきます。最近の研究でも胎児期の栄養状態が産後、幼児~学童期までの健康に関わってくるという報告もあります。
流行のダイエットや大人の健康法「〇〇抜き」等もありますが、妊娠中は自分一人の体ではないことを念頭に食事を摂るようにしましょう。
人によってはつわり等でどうしても食事ができない場合もあります。その場合は無理をせず水分をしっかりと摂り、食べられる物を食べられる時にとる程度で大丈夫です。
最後になりますが妊活中、妊娠中はお酒、カフェイン、生ものは控え、バランスの良い食事を意識して心穏やかに過ごして下さいね。