アトピー性皮膚炎|宝塚市西宮市仁川の小児科・アレルギー科|星空こども・アレルギークリニック

〒665-0061
兵庫県宝塚市仁川北2丁目5-1さらら仁川北館1階1-101
0798-51-0375
ヘッダー画像

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎|宝塚市西宮市仁川の小児科・アレルギー科|星空こども・アレルギークリニック

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎とは、皮膚に赤みやブツブツができたり、カサカサしたり、痒みのある湿疹が混在したりして良くなったり悪くなったりを慢性的に繰り返す状態です。アレルギーを起こしやすい体質のお子さんや皮膚のバリア機能が弱いお子さんによく見られます。「アトピー」とも呼ばれ、皮膚のバリア機能が低下しているため、水いぼやとびひなど感染症にかかりやすい状態です。

アトピー性皮膚炎の原因と症状

【原因】

アトピー性皮膚炎の原因は、お子さんの体質や身の回りの環境が考えられます。また遺伝的な要因により、皮膚のバリア機能や免疫機能が関与していることもあります。これらの要因が複雑にからみ合って、発症すると考えられていますが、詳しい原因に関しては、わかっていないのが現状です。

【症状】

乳時期においては、生後1ゕ月頃から顔や頭に湿疹が出始め、だんだんと首や耳、手足など全身に広がっていきます。幼小期には肌の乾燥が強くなり、肘や膝の部分に発疹が見られます。思春期以降では、顔・首・前胸部・上背部など上半身で発疹がよく見られます。乳児湿疹と思っていてもなかなか良くならない場合にはアトピー性皮膚炎の可能性が考えられます。

アトピー性皮膚炎の治療

まずは血液検査によるアレルギー検査を実施し、皮膚湿疹の原因となるアレルゲンがあるかを検査します。湿疹の原因となるものが特定できた場合は、原因物質をできるだけ避けていただきます。
アトピー性皮膚炎の治療は重症度に応じて「スキンケア」「薬物療法」「悪化要因への対策」の3つを組み合わせた治療を行います。
最終目標は、薬での治療をほとんどしなくても日常生活に影響がない状態が続くことです。

スキンケア

皮膚の乾燥を防ぎ、バリア機能を保つためにスキンケアは大切です。アトピー性皮膚炎の症状は改善と悪化を繰り返すことが特徴なので、症状が悪化しているときだけでなく、落ち着いているときにも欠かさずスキンケアを行いましょう。
「皮膚を清潔に保つこと」「保湿で皮膚の潤いを保つこと」がスキンケアの基本です。この2つを日常的に行い、皮膚のバリア機能を正常に保ちましょう。

薬物療法

皮膚の炎症を鎮めるために、ステロイド薬や免疫抑制剤の塗り薬、痒みを抑える抗ヒスタミン薬などの飲み薬を使用します。
また、中等症以上の場合、新薬である生物学的製剤の適応があります。

悪化要因への対策

悪化要因の代表的なものはダニ、ハウスダスト、カビ、汗、ペットの毛などです。対策としては、室内をこまめに清掃する、汗をかいたら(乳幼児ではよだれなども悪化の要因となります)すぐに洗いながす、肌への刺激の少ない寝具や衣類を使用する、室内に布製品をできるだけ置かないようにするなどがあります。また、ストレスも悪化要因になりますので、アレルゲンの除去も大切ですが、制限をかけることで不安やイライラの原因にならないよう注意しましょう。

当院の治療方針

アトピー性皮膚炎の治療には、適切なスキンケア指導を行ったうえで、必要なお子様にはステロイド外用剤を使用した治療を行っております。ステロイド外用剤の使用について、ご不安に思う方がいらっしゃると思いますが、正しく使用すればとても有効な薬剤です。副作用についても、正しい使用法を行っていると回避することができます。
「ステロイドを塗っているけど良くならない」「ステロイドを塗ったら一時的に良くなるけど、やめるとすぐぶり返す」などの話しを聞くことがありますが、それはステロイドが効かない訳ではなくてステロイドの使い方に問題がある場合がほとんどです。

当院ではステロイド外用剤の処方時には、軟膏塗布の「回数」「塗布量」「塗布の期間」をスケジュール化した表を使用し、わかりやすく丁寧にご指導しています。

再発を繰り返す場合は、より副作用の少ない免疫抑制剤の塗り薬と保湿剤を使用し、一旦良くなった湿疹を再発しないようにキープする塗り方(プロアクティブ療法)を、ご指導しています。
中等症以上で塗り薬による治療でなかなか改善しない場合、生物学的製剤を使用することもあります。(当院では中学生までを対象としています。)

なぜアトピー性皮膚炎は治療しなければいけないの?

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が低下している状態のため、外からの刺激に非常に弱いです。外からの刺激には様々なアレルゲンも含まれ、アレルギーを持っているお子さんであれば、そのアレルギーによる症状を更に悪化させてしまう恐れがあります。
また、アレルギー症状が悪化すると新たに喘息を引き起こしたり、痒みがひどい場合には睡眠障害により成長ホルモンの分泌が悪くなり成長が阻害される可能性があり、更には睡眠不足によって学校生活に支障が出る恐れがあります。ですので、アトピー皮膚炎が疑われる場合や皮膚に異常がある場合には小児科を受診するようにしましょう。