発達相談・発達検査
発達相談・発達検査

お子さまの発達相談に「早すぎる」という年齢はありません。当院では0歳の乳児期から小学6年生までを対象に、小児科医による発達相談を行っています。「言葉が遅い気がする」「目が合いにくい」「かんしゃくやこだわりが強くて育てにくさを感じる」——そんな保護者の方の気がかりに、完全予約制でじっくり時間をかけて向き合います。
このページでは、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などの相談のきっかけになりやすいサイン、発達相談と発達検査の違い、初回のご相談から結果説明までの流れをご案内します。
※なお、起立性調節障害(朝起きられない・頭痛や立ちくらみなど)に関するご相談は、発達相談とは別に専用のページをご用意しております。詳しくは起立性調節障害のページをご覧ください。
結論からお伝えすると、当院の発達相談は0歳の乳児期からご利用いただけます。対象は原則として小学6年生までのお子さまです。
「相談するほどのことか分からない」「様子を見ましょうと言われたけれど不安」という段階でも大丈夫です。市町村の乳幼児健診(1歳6か月児健診・3歳児健診)は母子保健法に基づいて実施されており、発達を確認する大切な機会ですが、短時間で行われます。そのため、集団健診では「問題ない」とされた場合でも、日々の生活の中で保護者の方が感じる「心配なこと」「育てにくさ」「視線やコミュニケーションの違和感」「集団保育での困りごと」について、当院では小児科医が個別にお話をうかがい、適切なアドバイスや必要に応じた発達検査・心理カウンセリングを行っています。
発達の気がかり(自閉的傾向や行動の偏りなど)は、早めに相談することでお子さま特性に合わせた関わり方のヒントが得られ、園や学校との連携、加配・療育の申請などの選択肢も検討しやすくなります。もちろん、相談したからといって必ず診断や検査に進むわけではありません。「話を聞いてもらって安心した」で終わるご相談もたくさんあります。
実際にご相談いただくきっかけとして多いものを、年齢別にご紹介します。当てはまるものがあっても、発達には個人差が大きく、また特定の時期一時的に見られる行動もあります。「気になったとき」が相談のタイミングです。
運動発達の目安(首すわり・寝返り・お座りなど)に加え、自閉スペクトラム症(ASD)などの芽生えとして社会性やコミュニケーションのサインが気になる場合があります。
・目が合いにくい、あやしてもあやし返し(笑顔や反応)が乏しい
・抱っこしたときに体を反らせたり、しっくり馴染まない感覚がある
・呼びかけや音に対する反応が薄い(聴こえの確認も含めて評価します)
・大人の真似(バイバイやパチパチなど)をしない
母子手帳の各月齢の質問を参考にしていただき、「気になる」「できないことが多いかも」と感じたら、お気軽にご相談ください。
言葉の遅れや、対人関係・行動面でのご相談が多くなる時期です。自閉スペクトラム症(ASD)では「社会的なやりとりの難しさ」や「強いこだわり・感覚の偏り」が特徴として表れることがあります。
・言葉の遅れやコミュニケーションの偏り:
1歳半〜2歳で単語が出ない/呼びかけに振り向かない/自分の話したいことだけを一方的に話す/言葉をそのままオウム返しする。
・対人関係・社会性の特徴:
視線を合わせようとしない/一人遊びを好み、他児に関心を示さない/指さしで欲しいものを教えたり共感したりしない。
・こだわりと感覚過敏・鈍麻:
特定の順番やルート・物の配置に強いこだわりがある/爪立てや手すりへのこだわり、手で耳をふさぐ/特定の音や服の素材、光や触感に過剰に敏感(または刺激に非常に鈍感)/かんしゃくやパニックを起こしやすい。
▼気が散りやすい・落ち着きがない・順番が待てない(注意欠如・多動症:ADHDの特徴)
▼園での集団行動が難しく、トラブルが続いている
※なお、聴こえの問題(難聴)が言葉の遅れの背景にあるケースもあります。必要に応じて聴力の評価を行い、専門機関へのご紹介も可能です。
学齢期では、対人関係での生きづらさや学習・行動面の課題が明確になることがあります。
・対人関係・集団生活での困りごと(ASD傾向):
相手の気持ちやその場の空気を読むことが苦手/言葉通りに真面目に受け取りすぎて冗談や比喩が通じない/友達とのトラブルが多い。
・学習や行動面の課題(ADHD・LD傾向):
宿題に最後まで集中できない・忘れ物が多い(ADHD傾向)/漢字や計算など特定の学習のみ極端に定着しにくい。(学習障害:LD傾向)
環境調整(席の位置や指示出しの工夫など)やお薬による治療、園・学校との連携など、お子さまに合わせた支援を一緒に考えていきます。

「発達相談」と「発達検査」は、よく似た言葉ですが役割が異なります。
小児科医がお子さまの様子と保護者の方のお話をうかがい、発達の状況を診察の中で評価して、家庭や園・学校での関わり方について助言する「診察・相談」です。当院の発達相談は保険診療であり、すべての支援の入り口となります。
医師の診察の結果「客観的な評価が支援に役立つ」と判断された場合に、公認心理師が実施する「検査」です。当院では新版K式発達検査2020やWISC-Ⅴ(ウェクスラー式知能検査)を用いて、お子さまの発達の水準や得意・不得意のバランス(認知の偏り)を丁寧に評価します。
自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)の評価・診断のための心理検査に対応しており、必要に応じて追加の検査を実施します。
※発達検査は保険診療の枠組みの中で医学的な必要性に基づいて行うため、検査のみの単独受診はできません。必ず初めに発達相談外来を受診していただきます(初診当日の検査はできません)。詳細については発達検査とは(検査の種類と内容の解説ページ)もあわせてご覧ください。

初めてのご相談から結果のご説明までは、次のように進みます。
・医師の診察:保険診療です。
・検査のご予約時:選定療養費として検査予約料3,300円をいただきます。
・検査当日:選定療養費(再診予約料3,300円)と、検査レポート作成費(お子さまの年齢と検査の種類により異なります)が必要です。
・意見書・診断書の作成には文書料がかかります。なお、かかりつけ以外のお子さまの特別児童扶養手当診断書の発行は行っておりません。
費用の詳細は、ご予約の際に受付でご確認ください。
発達相談は0歳から、「気になったとき」がタイミングです。「視線が合いにくい」「こだわりが強くかんしゃくが多い」「コミュニケーションが難しい」といった自閉スペクトラム症(ASD)に関する気がかりや、園・学校での困りごとがあれば、まずは小児科医にお話しください。
発達検査は診察の結果必要と判断された場合に公認心理師が丁寧に実施し、約1か月後に結果をご説明します。気になる様子が続く場合は自己判断で抱え込まず、専門の医療機関にご相談ください。
発達外来は完全予約制です。受付またはお電話(0798-51-0375)でご予約ください(発達相談枠:月・火・水・金曜 14:30〜)。当院は阪急今津線「仁川」駅東口から徒歩約30秒、宝塚市・西宮市のどちらからも通いやすい立地です(甲東園からは電車1駅・自転車約5分)。さらら仁川に提携駐車場・駐輪場がございます。
(日本小児科学会認定 小児科専門医)。大阪精神医療センター児童思春期精神科で発達外来を担当(現任)し、大阪府発達障がい精神科医師養成研修修了認定・コンサータ/ビバンセ処方登録医(ADHD治療薬)として、お子さまの発達の診療にあたっています。詳しい経歴は院長紹介ページをご覧ください。気になる症状は自己判断せず、お気軽にご相談ください。
0歳の乳児期からご相談いただけます。対象は原則として小学6年生までです。「相談するほどか迷う」段階でも構いません。
はい、ご相談いただけます。集団健診は限られた時間で行われるため、日常の中で感じる育てにくさや集団生活での困りごとが十分に伝わらないこともあります。保護者の方が気になっている時点で、相談する意味は十分にあります。
検査のみのご希望にはお応えできません。発達検査は医師の診察で必要と判断された場合に、保険診療の流れの中で実施します。まずは発達相談外来をご予約ください。検査の内容は発達検査とはのページをご覧ください。
いいえ。発達には個人差が大きく、経過を見守りながら関わり方を工夫することで十分な場合も多くあります。診断や検査ありきではなく、お子さまと保護者の方にとって何が役立つかを一緒に考えます。
当院では言語発達訓練などの療育は実施していません。また、脳波検査・画像検査も行っておらず、必要な場合は実施可能な施設をご紹介します。療育や支援の利用に必要な意見書の作成はご相談いただけます。