食物アレルギー(赤ちゃん、子ども)の特徴や検査について|宝塚市西宮市仁川の小児科・アレルギー科 星空こども・アレルギークリニック

〒665-0061
兵庫県宝塚市仁川北2丁目5-1さらら仁川北館1階1-101
0798-51-0375
ヘッダー画像

食物アレルギー検査は何歳から?赤ちゃん・新生児のアレルギー検査を宝塚・西宮の小児科が解説

食物アレルギー(赤ちゃん、子ども)の特徴や検査について|宝塚市西宮市仁川の小児科・アレルギー科 星空こども・アレルギークリニック

食物アレルギー検査は何歳から?赤ちゃん・新生児のアレルギー検査を宝塚・西宮の小児科が解説

「赤ちゃんの湿疹や、離乳食のときの反応が気になる。でも、アレルギー検査は何歳からできるの?」——保護者の方からよくいただくご質問です。結論からお伝えすると、血液検査(特異的IgE抗体検査)は月齢の低い赤ちゃん(生後6ヶ月以上)で受けられますし、痛みの少ないプリックテストは新生児からでも実施できます。ただし、検査の数値だけで「食べられる・食べられない」が決まるわけではありません。

このページでは、当院(宝塚市・西宮市仁川の小児科・アレルギー科 星空こども・アレルギークリニック)が、赤ちゃん・新生児の食物アレルギー検査を「何歳から・どんな方法で・何がわかるのか」という視点でやさしく整理します。個人差がありますので、気になる症状は自己判断せず、まずはご相談ください。

何歳から検査できるか(新生児・赤ちゃんのアレルギー検査)

兵庫県宝塚市・西宮市仁川の小児科 星空こども・アレルギークリニック 食物アレルギー検査は何歳から?

アレルギー検査に「◯歳から」という一律の決まりはありません。お子さまの月齢・症状・これまでの経過(湿疹の程度や、食べたときの反応など)に合わせて、必要な検査を選んでいくのが基本です。当院では、赤ちゃんの負担をできるだけ小さくすることを大切にしながら、次のような検査を組み合わせています。

血液検査(特異的IgE抗体検査)は赤ちゃんでも

血液検査は、アレルゲンに対する特異的IgE抗体の量を測定する検査で、保険適用で実施できます。生後6ヶ月頃~可能です。少量の採血でいくつものアレルゲンを一度に調べられるため、赤ちゃんのアレルギー検査の入口としてよく用いられます。ただし大切なのは、血液検査で陽性(IgE抗体がある)と出ても、それだけで「食物アレルギーがある=食べられない」と決まるわけではないという点です。詳しくは次のセクションでご説明します。

食物アレルギーの診断・予防

近年、食物アレルギーの診療方針は「必要最小限の除去」が基本です。検査結果だけで食事制限をするのではなく、問診や食物経口負荷試験を通じて実際に症状が出るかどうかを確認しながら判断します。離乳食の導入時期や進め方にも最新の研究結果が反映されており、特に卵アレルギーの予防には、スキンケアと早期摂取(生後6ヶ月頃)が有効とする研究結果もあります。ただし、個人差がありますので湿疹が強い場合などは、必ず医師に相談の上、慎重に進めてください。

プリックテスト(皮膚テスト)は生後間もない赤ちゃんにも実施しやすい

プリックテストは、アレルゲンのエキスや食材そのものを皮膚にごく少量つけて、専用の器具で軽く刺し、反応を見る皮膚テストです。痛みが少なく、赤ちゃんにも実施しやすいことが特徴です。新生児から実施可能です。血液検査では扱っていない項目(パイナップル、スパイスなど)や、血液検査では調べにくい食材そのものの反応を実物を用いて確認できる場合もあります(prick to prick test)。なお、抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)を服用していると反応が出にくくなるため、事前の休薬が必要になることがあります。服用中のお薬がある場合は、受診前にお知らせください。

食物経口負荷試験は症状や月齢に合わせて

食物経口負荷試験は、アレルギーが疑われる食物を実際に少量ずつ食べて、症状が出るかどうか、どのくらいの量まで安全に食べられるかを確認する検査です。食物アレルギーの確定診断や、「食べられる量(安全に摂取できる範囲)」の確認、耐性獲得(食べられるようになったか)の判定に用いられます。

この検査は年齢で一律に決めるものではなく、これまでの症状やほかの検査結果を踏まえて、実施の要否・時期・方法を医師が個別に判断します。当院の食物経口負荷試験については食物経口負荷試験のページで詳しくご案内しています。

新生児・乳児消化管アレルギーは検査に出にくいことがある

生後まもない赤ちゃんに起こる新生児・乳児消化管アレルギーは、下痢・嘔吐・血便などの消化器症状が中心で、ミルクや卵黄などが原因として多いです。このタイプは、血液検査(IgE抗体)では数値に現れにくいのが特徴で、検査結果だけでは判断できません。多くは2歳頃までに自然に軽快していきますが、症状の経過を丁寧にみていくことが大切です。詳しくは乳児の消化管アレルギーのページもご覧ください。

検査でわかること・わからないこと(感作と発症の違い)

食物アレルギー検査でいちばん誤解されやすいのが、「血液検査で陽性=アレルギーで食べられない」という思い込みです。

血液検査やプリックテストでわかるのは、その食物に対して体が反応する準備状態(感作)があるかどうかです。一方、実際に食べて症状が出る(発症する)かどうかは、必ずしも数値の高さと一致しません。日本小児アレルギー学会のガイドラインでも、感作の証明だけで安易に食物除去を指導しないことが求められています。数値だけを根拠に食べられる食品を減らしてしまうと、栄養面や成長への影響、ご家庭の負担にもつながりかねません。

だからこそ、当院では検査の数値・これまでの症状・食べたときの経過を総合的に見て、必要に応じて食物経口負荷試験で「実際に食べられるか」を確認しながら、必要最小限の除去を目指します。検査は「食べられないものを見つける」ためだけでなく、「安全に食べられる範囲を広げていく」ための手がかりでもあります。

当院で受けられる食物アレルギー検査

宝塚市仁川の星空こども・アレルギークリニック 当院で受けられる食物アレルギー検査(血液検査・プリックテスト・パッチテスト・食物経口負荷試験)

当院では、お子さまの状態に合わせて次の検査を行っています。

・血液検査(特異的IgE抗体検査)
保険適用。少量の採血で複数のアレルゲンを調べられます。感作の有無を確認する検査です。

・プリックテスト(皮膚テスト)
痛みが少なく赤ちゃんにも実施しやすい検査。血液検査で扱っていない項目にも実際の食品などを用いて検査ができます(prick to prick test) 抗アレルギー薬の休薬が必要になることがあります。

・パッチテスト
アレルゲンを含んだパッチを皮膚に貼り、48時間後にはがして反応を観察する、遅延型アレルギーを調べる検査です。

・食物経口負荷試験
実際に少しずつ食べて、症状の有無や安全に食べられる量、耐性の獲得を確認します。詳しくはこちらのページをご確認ください

どの検査が適しているかは、月齢や症状によって変わります。当院で対応している検査の一覧は当院でできる検査のページでもご確認いただけます。また、除去食が必要な場合は、管理栄養士による栄養相談で、調理法やメニューのご相談にも対応しています。

検査を受ける前に知っておきたいこと(受診の目安)

次のようなときは、早めのご相談をおすすめします。

・離乳食を食べたあとに、じんましん・咳・嘔吐・機嫌の悪さなどがみられた

・湿疹(乳児湿疹・アトピー性皮膚炎)がなかなか良くならない

・下痢・嘔吐・血便など消化器の症状が続いている

・家族に食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の方がいて、離乳食の進め方が不安

特に、赤ちゃんの湿疹はスキンケアと適切な治療でお肌の状態を整えることが、食物アレルギーの予防の観点からも大切とされています。皮膚のバリアが弱った状態が続くと、皮膚を通じて食物にアレルギーの準備状態ができてしまうことがあるためです。湿疹が気になる場合はアトピー性皮膚炎こどものスキンケアのページもあわせてご覧ください。

赤ちゃんの食物アレルギーを予防するためにできること

宝塚市仁川の星空こども・アレルギークリニック 赤ちゃんの食物アレルギー予防(スキンケアと離乳食の進め方)

「アレルギーが心配だから、離乳食を遅らせよう」と考える方もいらっしゃいますが、離乳食の開始を遅らせることでアレルギーを防げるという根拠は確認されていません。かえって開始が遅れることのデメリットも指摘されています。

鶏卵については、国立成育医療研究センターの研究などから、湿疹をしっかり治療してお肌の状態を整えたうえで、生後5〜6か月頃から少量の加熱した卵を医師の指導のもとで始めることが、鶏卵アレルギーの予防につながると報告されています。ただし、すでに湿疹が強い場合や、食べて症状が出たことがある場合は、自己判断で進めず必ず医師にご相談ください。進め方には個人差があります。

食物アレルギーのタイプ(分類)

食物アレルギーにはいくつかのタイプがあり、症状の出方や検査の考え方が異なります。当院では、どのタイプにあたるかを見極めたうえで、検査・治療の方針をご提案します。

新生児・乳児の消化管アレルギー

生後まもない時期から乳児期に、嘔吐・血便・下痢など消化器の症状が中心に出るタイプです。血液検査では反応が出にくいことがあり、症状の経過を丁寧に確認しながら診断します。


食物アレルギーが関与する乳児アトピー性皮膚炎

湿疹やアトピー性皮膚炎がなかなか良くならない赤ちゃんで、食物が症状の一因になっている場合があります。スキンケア・外用治療とあわせて、必要に応じて検査を行います。


即時型症状(じんましん・アナフィラキシーなど)

原因となる食べ物を食べてから多くは2時間以内に、じんましん・咳・嘔吐・ぐったりするなどの症状が出る、最も典型的なタイプです。症状が強い場合はアナフィラキシーと呼ばれ、緊急の対応が必要です。


食物依存性運動誘発アナフィラキシー

特定の食べ物を食べたあとに運動をすると症状が出るタイプで、学童期以降に多くみられます。


口腔アレルギー症候群(OAS)

果物や野菜を食べた直後に、口の中やのどにかゆみ・違和感が出るタイプです。花粉症と関連して起こることがあります。

学校生活管理指導表(園・学校への提出書類)の作成

食物アレルギーのあるお子さまが園・学校で安全に過ごすためには、「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」の提出が必要になることがあります。当院では診察のうえで記入に対応していますので、入園・入学・進級の時期は提出期限に余裕をもってご相談ください。

まとめ

食物アレルギー検査は、血液検査であれば生後6ヶ月頃から受けられ、痛みの少ないプリックテストは新生児から実施できる検査です。ただし、検査の数値だけで「食べられる・食べられない」は決まりません。感作(反応の準備状態)と発症(実際に症状が出ること)は別ものであり、実際に食べられるかどうかは食物経口負荷試験などで確認していきます。新生児・乳児消化管アレルギーのように検査に出にくいタイプもあるため、症状の経過を含めて総合的にみることが大切です。気になる症状は自己判断せず、お気軽にご相談ください(症状が続く場合は医療機関を受診してください)。

受診のご案内

当院は宝塚市・西宮市仁川の小児科・アレルギー科です。赤ちゃんの湿疹や離乳食のこと、食物アレルギー検査についてのご不安は、どうぞお気軽にご相談ください。検査の要否や進め方は、お子さま一人ひとりに合わせてご提案します。

監修・医師紹介

院長 塚本 容子(つかもと ようこ)

日本小児科学会認定 小児科専門医/日本アレルギー学会専門医/エピペン処方登録医/免疫療法薬登録医(舌下免疫療法)。1999年兵庫医科大学卒業。神戸大学医学部附属病院小児科、兵庫県立こども病院、神奈川県立こども医療センター、国立成育医療研究センターアレルギー科など小児医療の中核施設で研鑽を重ねてきました。専門は小児アレルギー(アトピー性皮膚炎・食物アレルギー・気管支喘息)です。

 

プロフィールの詳細は院長紹介ページをご覧ください。気になる症状は自己判断せず、お気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

食物アレルギーの検査は何歳から受けられますか?

「◯歳から」という一律の決まりはありません。血液検査は生後6ヶ月頃から受けられ、プリックテストは新生児から実施できます。月齢や症状に合わせて医師が適した検査を選びます。

血液検査で陽性なら、その食べ物は食べさせない方がよいですか?

 必ずしもそうではありません。血液検査でわかるのは反応の準備状態(感作)で、実際に症状が出るかどうかとは一致しないことがあります。数値だけで自己判断で除去せず、医師にご相談ください。

採血が心配です。赤ちゃんでも大丈夫ですか?

少量の採血で複数のアレルゲンを調べられます。採血が難しい場合や、痛みの少ない方法をご希望の場合は、プリックテストなどの選択肢についてもご相談いただけます。

離乳食を遅らせればアレルギーを防げますか?

離乳食の開始を遅らせることでアレルギーを防げるという根拠は確認されていません。湿疹の治療とスキンケアでお肌を整えることの方が大切とされています。

すでに症状が出た食べ物は、家で少しずつ食べさせて慣らしてよいですか?

自己判断での「食べて慣らす」は危険を伴うことがあります。安全に食べられる量の確認は、食物経口負荷試験など医療機関での対応をおすすめします。